Chapter 1
地域の「おみやげ」づくりにストーリーテリングを活用する
地域の「おみやげ」づくりは、ただモノを作ること以上に地域の特性や歴史、文化を形に残す役割を持っています。その一つの手段として、注目されているのがストーリーテリングの力です。このChapter 1では、ストーリーを掘り起こすための着眼点とポイントについて紹介します。
地元の「宝物」を見つける
まず、「おみやげ」づくりに取り組む上で非常に重要なことは、「あなたの街の宝物(地域の誇り)」を見つけることです。地元の農産物や伝統工芸品、そしてそれらにまつわる人々の生活や文化など、あなたの地域を代表する象徴的な要素を掘り起こすことから始めましょう。
これらの元となる地元の宝物は、皆が認識しているようなものだけでなく、視点や角度を変えてみることで新しく発見されるかもしれません。その発見自体が新たなストーリーを生む機会となるでしょう。
「おみやげ」にこめた物語
ストーリーテリングは、地域の「おみやげ」に「物語」をこめることで、その価値を一段と引き立てます。特産品や地元の自然、文化、歴史などが生んだ物語を元に、その素材を使った製品や「おみやげ」を作り出すことで、それらは単なる物ではなく、「地域を象徴する名産品」へと昇華します。
例えば、地元で採れる特産のフルーツを使用したジュースには、そのフルーツが採れた場所の風土や季節感、育てた人の想いなどを商品にこめることができます。 また、昔から伝承される伝統工芸品には、地域の歴史や文化、技術の進化が刻まれています。
ポイント
地域の「おみやげ」作りであなたが目指すべきは、単なる商品を提供するだけではなく、地域の魅力や特性、歴史を伝え、体験する機会を提供することです。そのために、地域の「宝物」(地域の「誇り」)を見つけ、それにまつわるストーリーを「おみやげ」にこめることが重要です。これが、地域の「おみやげ」作りが持つ本当の価値であり、一つ一つの「おみやげ」から伝わる物語が人々の記憶に残り、地域そのものの魅力をひき立てる原動力となります。
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