第3章 コア・ブランド・メッセージ
ブランドのメッセージとは、あなたのビジネスや会社が「伝えたい」と願う一連の言葉です。目指すイメージをピンポイントで特定し、その基盤上でメッセージを洗練させましょう。そして、そうしたメッセージが理解しやすい形で伝わることが重要です。顧客がメッセージを連鎖的に理解し、感情的なつながりを形成することで、ブランドはより深い印象を植え付けることができます。
鮮明なメッセージが特色をクローズアップ
メッセージが明確になるほど、魅力は一層鮮烈になります。例えば、地元の土産物店が「地元特有の心に触れる贈り物を提供する」というメッセージを持つなら、その暖かみや地元色を際立たせる表現を練り、具体的に伝えていくことが大切です。クリアでわかりやすいメッセージは、顧客に強烈な印象を刻印し、ブランドを引き立てます。
文化的な動向に即したメッセージの魅力
ブランドのメッセージは地域の文化的な動向に即した感受性が要求されます。店舗や企業が「伝えたい」メッセージには、地域社会との共鳴を織り込むべきです。もし地元の土産物店が「ここでしか味わえない伝統的な工芸品を提供する」というメッセージを持つなら、その伝統や文化に根差した具体的な要素を強調することが魅力を引き立てます。
メッセージの連続性が信頼心を育む
ブランドからのメッセージには、一貫性が求められます。もしご自身の企業が「信頼と品質にこだわります」というメッセージを持つのであれば、それを商品の広告からサービス提供まで全ての場面において一貫した表現をすることが必要です。そして、そのメッセージは「コア・ブランド・バリュー」と連続するものでなければなりません。これらが一貫していすれば、顧客はブランドに対する信頼を育むことがより容易になります。
メッセージへの感情移入で共感を生む
メッセージは単純な言葉だけではなく、情緒を組み入れるべきものです。「あなたの特別な日を彩る特別な場所」などというメッセージを届ける地元のお店があるなら、その特別な魅力や温もりを感じさせるストーリーを加筆しましょう。顧客がメッセージに感情的に共感することで、ブランドへの共感が容易になります。
ビジュアルでメッセージを強化
メッセージは単に言葉だけでなく、ビジュアルで強化することも大切です。もし企業が「未来指向の革新を提供します」というメッセージを持つなら、それを裏打ちするような未来志向のデザインやイメージを用いてください。ビジュアルはメッセージを強力にし、顧客に強烈な印象を与えます。
メッセージを通じてブランドストーリーを伝える
メッセージはブランドのストーリーを伝える手段でもあります。「地元の新進気鋭のアーティストと共に新しい価値を創出します」というメッセージを持つ企業があるとしたら、アーティストとの協働や新たなプロジェクトを通して、ブランドのストーリーを描き出すべきです。顧客はそのストーリーに引き寄せられ、ブランドに対する関心を持つこととなります。
まとめ
メッセージはブランドの表情とも言える存在です。明瞭で一貫性のある、共感できるメッセージを通じて、ブランドは顧客に強い印象付けができます。次の章では、ブランドに性格を与える重要な要素「ブランドパーソナリティ」に焦点を当てます。
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